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デイナイトケアセンター

うつ・リワークデイナイトケア

近年、うつ病などのメンタルヘルスの不調が原因で職場を休職する方が増えています。特に30代を中心にした比較的若い人に増えていますが、休職から退職に追い込まれるケースも珍しくありません。年齢が上がるに従い、また社会で仕事をしていない期間が長くなればなるほど、就労へのハードルは高くなります。

うつ・リワークデイナイトケアでは、メンタルヘルス不調の再発を予防し、安定した就労ができるように支援します。

1. うつ・リワークデイナイトケアとは

うつ・リワークデイナイトケアの目的

現代のうつ病をはじめとするメンタルヘルス不調は、入院するほど症状は深刻ではないけれど、なかなかすっきり治らない、治ったように見えても同様なパターンで繰り返しやすいという特徴があります。現在、働く人の6人に1人はうつ病の可能性があり、うつ病で休職中の人は全国で50万人とも推計されています。うつ病治療の基本は休養と適切な薬物療法ですが、それだけでは完治しないケースが少なくありません。原因はいろいろ考えられますが、一つには、うつ病の症状が消えたことと職場で働けることは必ずしもイコールではないということがあげられます。
うつ病の症状が軽快し体力が回復すれば職場復帰自体は可能かもしれませんが、これだけでは復職前の状態に戻っただけです。仕事に戻れば、職場では病気になる前と同じストレスがあり、病気が再発する可能性は否定できません。再発しないで仕事を続けるためには、職場で以前と同じようなストレスに出会った時の対応力を、以前より改善しておくことが必要です。うつ・リワークデイナイトケアにおいては、睡眠覚醒リズムの安定維持、意欲・集中力の向上に加え、「うつ」に陥りやすい考え方の修正、復職間際の不安の軽減など、総合的な人間力の向上を目指しています
数分で終わってしまう外来診療では、患者様の症状が回復したかの判断は出来ても、本当に現場に戻って働き続けられるかどうかの判断は難しいと言わざるを得ません。また、診断自体の問題や治療方針、隠れていた別のメンタルヘルスの問題などが隠れていることもあります。一日の昼間の時間をデイナイトケアという場で治療プログラムに参加していただくことで、外来診療だけでは把握できなかったさまざまなポイントを浮き彫りにすることもできます

うつ・リワークデイナイトケアのメリット

うつ・リワークデイナイトケアを体験することで、次のようなメリットがあると考えられます。


  1. 生活のリズムが築ける(睡眠・食事・リラクゼーションなど)。
  2. 共通の悩みを持つ仲間がいることを知り、孤立を避けることができる。
  3. これまでの生き方を振り返り、気づきと成長のチャンスが生まれる。
     ・マイナス思考から脱却する方法を学ぶ。
     ・コミュニケーションや他人と触れあう喜びを知る。
     ・多少の困難に遭遇しても自分の力で何とか乗り越える自信を養う。
  4. 具体的な復職準備を整え、モチベーションを上げていける。
  5. 専門知識を持ったスタッフ(医師・看護師・薬剤師・精神保健福祉士・臨床心理士など)によるチーム医療であり、気軽に相談ができる。
  6. 集団精神療法と個人カウンセリングを併行して受けられる
  7. 内科系の病気があるとうつ病も治りにくいことが知られており、当院の内科医とも連携をとり身体面のケアも受けられる。
  8. リワーク・プログラムを卒業後も土曜日を利用してフォローアップの時間がある。

うつ・リワークデイナイトケアを体験することで、薬物療法を超えて、円滑な復職のみならず再発・再休職を防止する具体的な対処方法を身につけ、さまざまなストレスに対してセルフ・マネジメントができるようになります。

ご利用方法

①まずはお電話・メールでお問い合わせください。診察のご予約を取っていただきます。ご相談はご本人様、医師、会社の上司の方、まずはどなたからでも結構です。その際、症状や休職期間等簡単な聞き取りを行う場合もございます。 ※見学も随時お受けしております。

ご利用方法

②ご利用にあたっては、プログラムへの参加が適当かどうか医師による診察を行わせていただきます(診察の結果、ご利用いただけない場合もありますのでご了承ください)。
所属する会社の産業医の先生や他クリニックの主治医の先生からのご紹介も増えています。産業医や当院以外の医師、会社の紹介で参加ご希望の方は、紹介状をお持ち下さい

③リワーク・プログラムの具体的な利用のしかた(日数や時間、プログラムなど)については、主治医やスタッフとご相談の上、その時点での回復の状態に合ったご利用方法を決めていただきます。コンディションにより、一日おきの参加などから開始して、状態をみながら徐々にステップアップしていくのが通常の方式です。また、主治医の選択はご本人の希望に沿うことが出来るため、主治医を変えないまま、当院のリワークプログラムに参加することも可能です。

費用について

各種健康保険が適用されます。また自立支援医療制度もご利用いただけます。自立支援医療制度ご利用なら自己負担額は1割で、デイナイトケアの場合、1日につき約1,200円になり、前年度の収入に応じて1万円前後の上限額が定められます。詳しくは各クリニックへお問い合わせください。

2. どんな治療をするの?

治療プログラム

治療プログラムは、心理教育、オフィスワーク、認知行動療法、グループワーク、運動療法など多彩な内容で構成されています。

1週間のプログラムの例
午前

グループ
ディスカッション

オフィスワーク

ミーティング

チームワーク
トレーニング

コミュニ
ケーション
トレーニング

フォローアップ
ミーティング

午後

(選択制)
絵画療法
ウォーキング
卓球
和太鼓

表現の時間

(選択制)
ゲートボール
卓球
ボクシング

(選択制)
フラダンス
音楽療法
和太鼓

集団認知
行動療法

セルフ
リノベーション

(選択制)
ゲートボール
卓球
和太鼓

ナイト

オフィスワーク

クッキング

朗読会

振り返り

体に聴く

うつ研

(選択制)
テーマトーク
レクリエーション
絵画療法

主なプログラム
  • 認知行動療法

    物事に対する考え方や捉え方のクセに気づき、ネガティブな感情に引きずられないように修正していくことで、うつ病の再発予防に向けたセルフマネジメント・スキルを学んでいきます。
    また、フォローアップ認知行動療法(飯田橋のみ)では、リワーク・プログラムを終了し復職された方を対象に毎週土曜日に行っています。リワーク中に学んできた認知行動療法を、実際に働いている中でどう実践していくのか、実践してみてどうだったか、というリアルタイムな修正を行っていきます。

  • うつ研(飯田橋のみ)

    自分を事例化して発表し、事例検討をします。自分を客観視し、自分が抱えている悩みを外在化して発表する=他者に受け止めてもらい、他の人の意見をそこで取り入れることが出来ます。解決策をグループで検討することで、課題を他者へ相談して解決するプロセスから、より現実的な対処法を考えることにつながります。

  • セルフリノベーション(飯田橋のみ)

    ディスカッション形式で進行し、復職までの流れや、復職後の働き方についてのイメージを固めていくプログラムです。治療→復職というプロセスを明確化することで、計画を立てて治療に参加することへつなげていきます。また、実際に施設へ出向き現場の声を聴く等、クリニック内にいると見えてこない部分にもアプローチしていきます。

  • コミュニケーショントレーニング

    日常生活のさまざまな場面で具体的にどのようなコミュニケーションが適切かなどを、ロールプレイを通して練習します。
    職場は共同作業の場であり、相手の話に耳を傾け自分の考えを正しく主張することが求められます。うつ病になった要因として対人関係の問題が圧倒的に多く、チームワークをとるにはどのようなコミュニケーションが有効で適応的なのかを改めて見直す必要があります。

  • 多彩な運動プログラム

    他クリニックでは見られない、和太鼓やボクシングといった多彩な運動プログラムをご用意しています。運動療法では、働き続けるために必要な「体力」だけでなく、技等が出来るようになるための「継続した努力」やその結果の「自信」、仲間と行うことによる「連帯感」等、様々な効果が期待できます。
    ・和太鼓では本物の和太鼓を使い、実際に発表の場もあり目標に向かって取り組めます。
    ・ボクシングでも、本物の革製のグローブやサンドバッグを用い、ボクシングジムへ出張して練習に行くこともあります。
    太鼓やボクシングといった高度な技術を必要とする運動プログラムでは、プロの講師を招き、スタッフも格闘技等経験がある者が担当することが多いため、安心して参加できます。

お一人でも早寝早起きの生活習慣にシフトし、体力をつけたり図書館通いなどの練習はできるかもしれません。ですが、職場は自分一人だけで仕事をするわけではありません。職場で最も必要とされているこれらの対人関係のスキルアップは、グループワークでなければ身につきません。

復職までのステップ

外来での診療や生活指導を受け、気分や体調が回復したら、うつ・リワークデイナイトケアへの参加を開始します。
少しずつ集団になじみながら、関連する病気について学んだり、生活指導を受けて生活面を見直すことで、仕事に向けた体力や精神力を取り戻していきます。体力がつき、症状が安定したら、スタッフや仲間との交流を続けながら、自己分析したり、病気になった経緯を振り返ったりして、復職に向けた課題を洗い出します。課題が見つかったら、心理療法やグループワークを通して、課題の解決を図ったり、職場でのコミュニケーションや役割分担など必要なスキルを身につけていきます。こうして復職の準備が整ったら、いよいよ所属する会社の産業医の先生や人事の方と相談しながら、職場に復帰します。
職場に復帰した後も、土曜日のフォローアッププログラムなどを利用して、医師や仲間と定期的に交流し、復職後の働き方のフォローを受けます。最終的に、再発・再休職に陥りやすい3ヶ月・半年・1年を経て、再発がなく、安定して働き続けられる状態を目指していきます

どのような人が利用しているの?

うつ・リワークデイナイトケアの利用者は、基本的にはメンタルヘルスに問題が生じて休職もしくは病休中の方を対象としておりますが、ご相談によりすでに退職された方でもご利用いただいております。

3. ご家族の皆様へ

ご家族との個別面談

うつ病に苦しむ親、兄弟、配偶者の支えになりたいけれど…

「どう支援すればいいかわからない」
「うつ病の家族とどう接してよいかわからない」
「何を悩んでいるのだろう」
「誰に相談すればいいのだろう」

うつ病を支えるご家族も、上記のようなお悩みを抱え、時にはご本人と同じくらいの辛さを感じていることが少なくありません。そういったご家族のご心労を安心してお話できる場として、当クリニックではご家族とスタッフとの面談やご家族・ご本人・スタッフとの三者面談といった個別面談を実施しております。

また、家族は最大の支援者ですが、その反面ストレス源になっている可能性もあります。ご本人が家族に要望していることと、ご家族が支援しているつもりでやっていることが適合していない場合もあり、再発のリスクの明暗を分けるのは、実はご家族といっても過言ではありません。ご家族にも病気について正しい知識を学んでいただいた上で、ご本人に対してどのように接していけばよいのかをご一緒に考えていきます。 お気軽にお問合せください。