1. アディクション・リワークデイナイトケアとは
ストレスから、アルコール、ギャンブル、薬物などに依存し、職を失ってしまった人たちが、依存対象を断ちながら社会復帰を目指します。
プログラムでは、履歴書の書き方からPCスキルの習得、社会貢献としてボランティアチームに所属し清掃活動に従事など多方面からスキル向上を図っています。
また、ご家族や関係者との連携を図り、ご本人の自立に向けた援助を組み立てていきます。
2. アディクション・リワークのプログラム例
1週間のプログラムの例
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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午前 | 就職活動 | リフレクション ミーティング |
お仕事研究 | スポーツ | クリーン活動 | 美文字 トレーニング |
午後 | 多目的 プログラム エイサー |
多目的 プログラム ヨガ |
オフィスワーク | スタッフ プログラム |
グループワーク | オフィスワーク エイサー |
ナイト | クッキング | 断酒の集い テーマトーク |
ミーティング | ミーティング | メンバー ミーティング |
フロア運営 ミーティング |
※プログラムは月ごとに変わります。
※デイナイトケアは9:00~19:00までです。昼と夜はお食事を提供しております。
就活講座
就職活動に向け、履歴書の書き方や面接の練習などを行います。
ロールプレイを行うことで自身の強みを知り、それを生かすにはどうすればよいのかをスタッフとともに考えていきます。
お仕事研究
「自分にできる仕事がわからない」「務めてみたはいいものの続かない」という声を多く耳にします。
職選びを失敗しないように、企業や会社について調べるのがお仕事研究というプログラムです。「自分にできそうな仕事」「続けられる仕事」について考えることを目的としています。
グループワーク
立案・企画・実行までを自分たちで考えて進めていくプログラムです。スタッフのサポートを受けながらメンバー同士で話し合い、やりたいことを実現していきます。
オフィスワーク
自習の時間です。PCスキル向上のために課題をこなしたり検定のために勉強をしたり様々な活動をしています。どちらに関してもスタッフが解説などを行っているので、初心者の方も安心して取り組んでいます。
ミーティング
依存症の治療において、最も基本かつ重要なプログラムです。自己を見つめ、自分の感じていることを話し、それを受け入れてもらうという体験をしたとき本来の自分を取り戻していきます。
クリーン活動
区の清掃ボランティアに参加し、周辺道路のクリーン活動などを行っています。地域に貢献することで自己肯定感が高まり、自信が持てるようになっていきます。
3. 社会復帰への道筋
生活リズムの形成
依存対象によって壊れた生活リズムを再構築します。就労後の生活を想定し、決められた時間に起き、食事をし、十分な睡眠をとるように指導を行います。
人間関係の構築
デイナイトケアという集団生活において、他者とともに生活することに慣れていきます。集団における自身の役割を見出し、他者との距離感を学んでいきます。
プログラム
オフィスワークなどをはじめとしたプログラムを通して、就職活動に役立つスキルを身に着けていきます。スキルアップは社会復帰に向けた自信にもつながります。
金銭について
依存対象から離れて正常な金銭感覚を身に着けるために、家族や関係者、スタッフと話し合いを行います。
服薬管理
就職後、服薬を怠ったがために症状が悪化する方も多くいます。主治医や看護師から服薬の必要性を説明し、服薬管理ができるよう促します。
就職活動に向けた相談援助
疾患を抱えた状態での就職活動は不安が多くあります。主治医やスタッフと相談しながら心身に無理がないような就職を促します。
治療の継続
依存症は完治のない病だといわれています。社会復帰後も何らかの形で治療を継続することが好ましいでしょう。
4. ご家族、関係者の皆様へ
「依存症になり休職。復職しようとしない」「就職せずにずっと飲酒や賭博をしている」という方は身近にいないでしょうか。
一見、怠けているようにも見えますが、本人たちは「就職先がない」「働きたくてもどうしていいかわからない」と心の内で悩んでいることも多くあります。そしてその焦りが自責の念につながり、依存行為に走ってしまいます。
一人で悩むのではなく、仲間を作り、その輪で生きていくことが依存症を抜け出して社会復帰をする第一歩です。もし困っていることがあれば、ご家族、関係者の皆様のご相談もお受けしています。まずは当院にご一報ください。