2024年7月4日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放火症(Pyromania)専門外来のご案内

PRG(Pyromania Relapse prevention Group)

 

 榎本クリニックでは、これまで我が国における地域精神医療センターとして約30年にわたり臨床活動を継続してきました。ここ最近は、特に刑事司法と精神医療の狭間にある地域トリートメントにつながりにくいケースの相談も増えてきました。
 その中でも、対応が最も困難で社会資源がほとんどない放火症(Pyromania)については、当院でもしっかりとした個別の受け皿がなく、治療定着率が低く再犯に至るケースが目立ちました。言うまでもなく、彼らの社会内での孤立や排除は再発の深刻なトリガーとなりえます。
 そこで、当院では日本で初めて放火症に特化したデイナイトケアと認知行動療法を主体とした再発防止プログラム:PRG(Pyromania Relapse prevention Group)を立ち上げました。

日本全国から関係者のご相談お待ちしています。

 

 

◆DSM‐5における放火症の診断基準◆

衝動制御障害のひとつで、以下の特徴があります。

a)2回以上の目的を持った放火。

b)放火の行為の前の緊張感または感情的興奮。

c)火災及びそれに伴う状況に魅了され、興味を持ち、好奇心を持ち惹きつけられること。

d)放火したときの、または火事を目撃したり、またはそこで起こった騒ぎに参加するときの快感、

満足感、または解放感。

e)その放火は、金銭的利益、社会政治的イデオロギーの表現、犯罪行為の隠蔽、怒りまたは報復の

表現、生活環境の改善、幻覚または妄想への反応、または判断の障害の結果によってなされたのではない。

f)その放火は、素行症、躁病エピソード、または反社会性パーソナリティ障害ではうまく説明されない。

 

【参考文献】

・『行為依存と刑事弁護-性依存・窃盗症などの弁護活動と治療プログラム』(日本加除出版).2021
https://www.kajo.co.jp/c/book/08/0801/40854000001
・『行為プロセス依存症の診断・治療と再発防止プログラムの手引き』(診断と治療社).2022
https://shindan.co.jp/books/index.php?menu=10&cd=253700&kbn=1

 

 

≪お問い合わせ先≫

・担当:斉藤章佳(大船榎本クリニック精神保健福祉部長)

・連絡先:☎(0467-42-8721)

     📱(080-4071-3594)

✉(info@ohfuna-enomoto-clinic.jp)