2024年10月30日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放火症(ピロマニア)専門外来Q&A

 

Q1、放火症(ピロマニア)ってどんな病気?
→衝動制御障害のひとつで、以下の特徴があります(DSM‐5)
a)2回以上の目的を持った放火。
b)放火の行為の前の緊張感または感情的興奮。
c)火災及びそれに伴う状況に魅了され、興味を持ち、好奇心を持ち惹きつけられること。
d)放火したときの、または火事を目撃したり、またはそこで起こった騒ぎに参加するときの
快感、満足感、または解放感。
e)その放火は、金銭的利益、社会政治的イデオロギーの表現、犯罪行為の隠蔽、怒りまたは
報復の表現、生活環境の改善、幻覚または妄想への反応、または判断の障害の結果によって
なされたのではない。
f)その放火は、素行症、躁病エピソード、または反社会性パーソナリティ障害ではうまく説明され
ない。
もし、上記診断基準に該当しなくても放火の問題がある方は気軽に担当者(斉藤)までご相談ください。

Q2、放火症(ピロマニア)ってどんな治療をするんですか?
→当グループでは、加害行為を含む性依存症と窃盗症(クレプトマニア)に関する長年の専門治療実績があります。
基本的には、放火症(ピロマニア)を行為プロセス依存の枠組みで捉え、リラプスプリベンションモデルを
ベースにした認知行動療法のセッションを行っていきます。(PRG:Pyromania Relapse prevention Group)
さらに、背景に何らかの重複障害(軽度知的、発達、精神疾患など)が疑われるケースに関しては、
薬物療法やデイナイトケア(最大週6日)での生活支援を中心としたプログラムを行います。

・参考文献
①『行為依存と刑事弁護-性依存・窃盗症などの弁護活動と治療プログラム』(日本加除出版).2021
https://www.kajo.co.jp/c/book/08/0801/40854000001
②:『行為プロセス依存症の診断・治療と再発防止プログラムの手引き』(診断と治療社).2022
https://shindan.co.jp/books/index.php?menu=10&cd=253700&kbn=1

 

Q3、放火症(ピロマニア)の治療は保険適応ですか?
→保険適応です。また、通院を継続される方は自立支援医療制度の適応もあります(自己負担1割)。詳しくはスタッフまでご相談ください。

 

Q4、放火症(ピロマニア)の治療では送迎は使えますか?
→各クリニックの送迎エリア内であれば、送迎車の利用は可能です(無料)。ご自宅からクリニックまで快適に通院が可能です。

 

Q5、放火症(ピロマニア)の治療に関する講演依頼はできますか?
→「放火症における地域トリートメント」や「放火症への治療的アプローチの試み」などのテーマで講演依頼をお受けしています。詳しくは、担当者(斉藤)までご連絡ください。

<お問い合わせ先>
西川口榎本クリニック副院長
斉藤章佳(精神保健福祉士・社会福祉士)
電話:048-240-1051